2025年12月16日
当社は、東京電力殿福島第一原子力発電所(以下1Fと称す)の安全な廃止措置に向けて分析研究の協力を行っています。
1Fにおいては燃料デブリをどのようにして安全に取り出すかが大きな課題となっています。
この取り出しを安全に行う工法を確立するには、燃料デブリの組成(構造・元素)や性状(放射能、物理的・科学的性質など)を正確に分析研究することが重要と言われています。
例えば、性状が判ると、取り出し作業で砕いた際に、どれほどの微粒子になってどれくらい飛散するかが判り、放射性物質の飛散防止や吸い込み防止のための安全防護装備の開発に繋げることができます。
当社は、JAEA殿をはじめとした他研究機関とともに試験的に初めて取り出した2号機の燃料デブリの分析研究を実施してきました。
この度、当社が実施した分析の成果が、JAEA殿のウェブサイトにおいて、添付の分析結果説明資料(リンク1、2)に掲載されましたのでお知らせ致します。
当社の提供した分析結果は、燃料デブリの性状を把握することに加え、当社独自技術の結晶構造解析により事故当時の温度や冷却過程を推定するなど、今後の事故耐性の高い核燃料開発に資するデータとしても提供されています。
●リンク1:経済産業省 廃炉・汚染水・処理水対策チーム会合/事務局会議(第144回)における説明資料「燃料デブリサンプル(1回目)の分析結果について(続報)」
https://fukushima.jaea.go.jp/debris/pdf/debris-20251127.pdf
●リンク2:NFDで実施した燃料デブリサンプル断面の光学顕微鏡観察写真
https://fukushima.jaea.go.jp/debris/siryo-20251127.html
以 上