(お知らせ)福島第一の燃料デブリの受け入れと当社における分析内容について
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2025年1月31日
日本核燃料開発株式会社
1月31日、当社は東京電力福島第一原子力発電所(2号機)における試験的取り出し作業により採取された燃料デブリの一部をホットラボ施設(照射済核燃料の試験施設)に受け入れましたのでお知らせ致します。尚、当燃料デブリの一部は、JAEA大洗原子力工学研究所から移送されたものです。
今回の試験取り出し作業により取り出した燃料デブリの分析は、JAEA大洗原子力工学研究所をはじめとして茨城県及び兵庫県の原子力研究機関が連携して行われますが、当社は主に電子顕微鏡を用いた固体分析を担当します。
当社は、商用原子力発電の照射済核燃料の分析・評価において豊富な実績を有しています。これまでの分析経験の技術的知見を活かして、照射済核燃料が主な成分である燃料デブリに対して固体分析に取り組みます。固体分析においては、電子顕微鏡を用いて燃料デブリの結晶構造を解析することによって、当該デブリの生成温度や冷却速度を推定します。この推定ができることで、原子炉内の現在の状態把握に加えて、事故時の進展解析等のデータ拡充を図ることができます。
尚、分析から得られた結果は、今後の本格的な燃料デブリの取り出しに際して、安全に作業が進められる様に、取出し工法や保管方法などの検討に活用されるものと考えます。また、既存原子力発電だけでなく次世代革新炉に向けて、事故耐性が強化される燃料開発にもつながる成果となることを期待しています。
当社は、引き続き東京電力福島第一原子力発電所の廃止措置と、原子力発電の安全性向上技術の発展に貢献して参ります。
以上