施設紹介
ホットラボ棟 | ウラン燃料研究棟 |
ホットラボ棟
国内の沸騰水型原子力発電所で使用された燃料を当社へ持ち込み、その特性を調べることによって、その信頼性および安全性の実証、性能の確認、品質向上などに役立てております。そのための手段として、当社の主な施設に照射後試験施設(ホットラボ)があります。本施設は、軽水炉の高度化や原子炉の長期運転などの研究を推進するうえでも必須の施設です。原子炉で使用された燃料が計画どおりに燃えたかを調べるために、照射済みの燃料を解体して照射後試験を行います。この試験により燃料の設計裕度を確かめ、さらに得られた情報を設計にフィードバックすることによって、新しいタイプの原子燃料の開発が可能となります。
ホットラボ施設内には下記のような主な設備があります。 (1)燃料貯蔵・検査プール
使用済み燃料集合体を受け入れ・貯蔵するプールで、燃料検査プールにおいて外観観察、寸法測定、クラッド採取などを行います。 (2)各種ホットセル
使用済み燃料の詳細非破壊試験および破壊試験をする設備です。この区域は十分なしゃへい能力を持っており、作業者はマニピュレーターを用い、燃料や照射済み金属材料を取り扱います。
セルの種類には、コンクリートで囲まれたモニタリングセル・切断セル・顕微鏡セル、鉄で囲まれた鉄セルなどがあります。 (3)ホットセル内の研究設備
モニタリングセルでは、燃料棒寸法の精密測定や酸化膜厚さの測定などを行います。自動化した装置により、迅速なデータ採取ができます。
その他のコンクリートセルや鉄セルでは、各種の試験装置及び当社が独自に開発した試験技術を駆使して燃料・材料の破壊試験を行い、質の高いデータを得ることができます。 (4)その他の研究設備
燃料や構造材料の微細組織等が原子力発電所での使用によりどのように変化したかを高精度・高分解能で調べるため、電界放出型透過型電子顕微鏡(FE-TEM)や集束イオンビーム加工装置(FIB)などの最新鋭の分析機器類をホットセル外に設置して、燃料の挙動評価や構造材料の健全性評価に必要な基礎データを取得しています。
ウラン燃料研究棟
燃料の性能と信頼性・経済性の向上を目的に、未照射のウラン燃料ペレットを取扱って研究開発を行う施設です。ここでは、未照射のウラン酸化物ペレットの製造技術に関わる特性評価や燃料設計並びに挙動評価、材料開発に必要な熱的・機械的特性や物性を評価することができます。また、これらの技術を応用・展開することにより、新しい原子炉の燃料製造に関わる情報や先進的再処理に関わる情報を取得するための試験が実施できます。
この施設ではウラン粉末からペレットを成型加工するまでの一連の試作設備と、ペレットの熱的、機械的、化学的特性を調べる試験機器を備えています。主な設備は以下の通りです。
1) 成型加工設備この施設ではウラン粉末からペレットを成型加工するまでの一連の試作設備と、ペレットの熱的、機械的、化学的特性を調べる試験機器を備えています。主な設備は以下の通りです。
2) 焼結設備
3) 物性測定設備